さーて、ここからは堅い話を抜きで、初めて訪れたタイを自分なりにレポート。数年前、タイ航空の宣伝で石田一成が出演していたCMを覚えているだろうか? 自身の記憶も定かではないけど、確か「若いうちにタイへ行け!」みたいな宣伝文句だったと思う。あのCMを見て、当時無性にタイへ行きたくなったことを思い出す。 初めて旅したタイは想像どおり“本物のアジア“だった。ところで、最初に書かなければいけないのは、今回の対旅行はあくまでもバスケがメインで、殆ど観光地にも行っていないし、訪れた場所もパタヤのみという狭い範囲。だから、「Jが感じた、ほんの一握りのタイ」ってこと。
まず、ジャパンマネーをかざす訳ではないけど、東南アジアの物価の安さには驚きを隠せない。これは、良いとか悪いとか別にして、同じ物を買うのにこれだけの価格差が在る事自体に経済の不思議を感じる。タイの通過はバーツだけど、TB1は約3円。良くJが比較するのに出すのがビールやコーラの値段。ちなみに500mペットのコーラが、日本では通常150円でしょう? マレーシアではRM1,8(約60円)で、タイに至ってはTB10(約30円)。ちなみに缶ビールは日本が220円。マレーシアRM6(約180円)のタイがTB20(約60円)。マレーシアのビールが意外と高いのは、国策でアルコールに高額の税金が掛かっているため。ということで、タイの物価は日本の4分の1か5分の1という感覚。
初日にコンビニで買った商品だけど、ビール12本とお菓子等を買ってもTB400(約1,200円)
J達が宿泊したのは、障害者の職業訓練施設に併設された宿泊施設。マレーシアで言うところのPLPP、日本で言うところの国リハのようなところかな。しかし、この施設はNGOが運営する民間の職業訓練校で、施設内には訓練生の訓練棟、宿泊棟のほか、講師の居住棟、ホテルのように貸し出している宿泊棟が完備されている。しかも、マレーシアと違って活気がり、障害者の行動範囲も広く、自ら車を運転する人も少なくなかった。また、街中にあるためスーパーや商店街にも近く、車椅子で買い物もできるから近隣の施設もスロープが設置されている。何だか日本に近いと言うか、明るくて自由な感じが漂っている。タイの方が遅れていると認識していたのに、障害者を取り巻く環境は断然タイの方が進んでいるように感じた。
職業訓練施設の風景で、道路を挟んで両側に幾つもの建物(施設)がある
宿泊施設の部屋は広くて車椅子対応だし、普通のホテルと変らない快適さ
バスルームも広いし手摺があり使い易くなっている。ちなみにJ部屋のバスはシャワーのみだった
大会会場となったのは、パタヤ郊外の近代的なインドア陸上競技場。設備的には素晴らしいのかも知れないけど、所詮陸上競技場と言うことで、車椅子バスケの会場としては厳しいものがあった。 例えば立体のトラックが設置されているので、トラックの内側にあるコートに行き来するのは、狭い仮設スロープと通路でいつも渋滞状態。最大の欠点はコートの床が体育館仕様になっておらず、人工芝を剥がされた床はコンクリートの打ちっぱなし。きれいな平面じゃないし、砂ぼこりが酷くて手もタイヤも真っ黒になる始末。屋外のコートでプレーしている感じだった。(苦笑) それでも、条件はみな同じということでプレーしたけど、国際大会というには少しお粗末だったかな。ただし、運営面では途上国にも関わらず組織化されていて、競技車両運搬用のトラックとバスケが一対で送迎をしてくれたし、毎回弁当ではあるものの食事の手配もしっかりしてた。 試合の予定もボチボチ時間どおり進行していたと思う。一つだけ不満だったのは、送迎バスの時間が遅れることで、毎回30分から1時間遅れでの移動となり、かなり早い時間から暑い外で待ちぼうけをくった。これには参ったよ。
競技車運搬用の二階建て仕様?トラックはとても重宝した
大会会場外観は近代的で素晴らしいのだけど、バスケの会場ではないよなー・・・・
会場室内での試合風景で、写真はタイ戦だと思います
そうそう、「独り言」でも書いたんだけど、この大会で先輩に再会した。この方は坂田さんと言って、Jが車椅子バスケを始めた当時に東京のチームでバリバリ活躍されていた方。元日本代表の経験もある大先輩。現在も東京のチームでコーチをし、日本のジュニア選手育成にも関わっている。今回は縁あってラオスで車椅子バスケの指導されたらしく、この時も教え子の活躍を見届けるためにタイに来て声援を送っていた。こんな場所で再会できるなんて思ってもみなかったから、とても驚いたし嬉しかった。ほかにもミスターレディーの話やビーチの話、タイの庶民生活についてなどなど、書きたい事や新たな発見もたくさんあるんだけど、書ききれないからアルバム形式に写真を掲載して一言コメントを入れたいと思う。
坂田さんと記念撮影(左が坂田さんで右の方はラオスでNGOの活動をしている岡山さん)
大会会場で見る事ができたタイの伝統舞踊だけど、こちらは本物の美女が大勢!
同会場で行われた車椅子フェンシングの試合も初めてのことで興味深々で見入った
ミスターレディーの華麗なるショーは素晴らしかった(タイではレディボーイと言うらしい)
この方が男性(レディボーイ)なんて信じられますか!?それにしても、Jの顔つきヤラしいよね?(笑)
フェアウェルパーティーで日本女子チームの面々と記念撮影
最終日の観光で行ったテーマパークにて、ミルクで誤魔化して?トラの赤ちゃんと記念撮影
同じく最終日に行ったパタヤビーチは砂浜の奥行きが狭く、車椅子で利用し易そうだった
最後に、タイ旅行で一番の感動。上手く説明したり表現できないのだけど、タイに漂う“アジアの活気”と“神秘的な魅力”かな。実はこの部分が一番伝えたいことなんだけど難しい。たくさん写真も撮ったけど、写真で表現できる感じでもない。まっ、一言で言えば「タイに行こう!」かな(笑) 街はニセモノっぽいものが溢れ、貧しさを垣間見る場面も多々あった。薄汚れた街で空気が臭かったりもするし、多くの社会問題も抱えている国だけど、とても活気があってワクワクする国。きっと綺麗な女性が多いのも魅力のひとつ?(笑) 初めてのタイ旅行はとてもエキサイティングだったし、メチャクチャ大好きな国になった。きっと近い将来にプライベートで行くことになると思う。今度は遺跡巡りもしたいし、もっともっとタイの魅力を見つけてきたいと思う。まだ、タイに行かれ他ことがない人は是非どうぞ!